「メール配信の課題を解決し、顧客エンゲージメントを高めたいですか?Customers Mail Cloudによるドメイン設計の最適化で、高い到達率、安全性、およびセキュリティを実現。成功事例とベストプラクティスを交えて、メール配信戦略を次のレベルへと導きます。」
メール配信の重要性と現代の課題
2024年現在、顧客とのタッチポイントは多種多様です。メールやチャット、SNS、電話、店舗などオンラインとオフラインを組み合わせて、顧客との継続的な関係性構築が求められています。その中でも、メールは最も利用されているコミュニケーション方法であり、ビジネスの場では欠かせないツールです。
しかし、メールは毎日数多く送受信されているため、その反応(リテンション)が常に課題になります。また、迷惑メールに代表されるようなスパム・フィッシング詐欺などの脅威も常に存在します。これらの課題を解決するためには、高い到達率と安全性を兼ね備えたメール配信システムが必要です。
本記事ではCustomers Mail Cloudを軸に、高い到達率を実現するメール配信戦略について解説します。
Customers Mail Cloudとは?
Customers Mail CloudはHENNGEの提供するクラウドメール配信サービスです。SMTPはもちろん、API経由でのメール配信も可能です。PCはもちろん、携帯キャリアに対しても高い到達率を実現します。また、DMARCによる送信元認証もサポートしており、セキュリティ対策も万全です。
配信ログやエラー解析機能を提供し、不達の際に高精度なエラー解析が可能です。
高到達率でビジネスを加速
メール受信者に対して、メールは確実に届けたいでしょう。Customers Mail Cloudは高い到達率を実現し、ビジネスの成果を加速します。これはSPFやDKIMを利用した送信ドメイン認証はもちろんのこと、DNS逆引きやIPレピュテーション、送信レート制御、エラークリーニングといったさまざまな対処が必要です。
Customers Mail Cloudはこれらの機能を自動的に提供し、高い到達率を実現します。
24時間365日の信頼性と安全性
メールシステムは常に安全に、確実に動作し続けることが求められます。たとえばEコマースシステムにおいて、メールシステムがメンテナンス中で注文完了メールが届かないと、購入者はとても不安になってしまうでしょう。
Customers Mail Cloudは24時間365日、常にサービスの安定性と可用性にこだわり、万全の運用体制を構築しています。
安心のセキュリティ対策
セキュリティ対策は、技術的・体制的の二つに分けて考えられます。技術的には送信ドメイン認証(SPF、DKIM、DMARC)や暗号化(TLS)などが挙げられます。
体制的にはISMSなどの情報セキュリティマネジメントシステムの運用、堅牢な国内データセンターでの運用、特定電子メール法や個人情報保護法などの法令順守への対応が挙げられます。
メール配信におけるドメイン設計の重要性
メールは ユーザ名@ドメイン名
という形式で送受信されます。このドメイン名には、メールの信頼性やセキュリティに大きな影響を与えます。ドメイン設計は、メール配信戦略の要と言えます。
ドメイン設計がメール配信に与える影響
メールのドメイン部分は、自由度が高いです。 example.com
のような設定はもちろん、 sub.example.com
のようなサブドメインも利用できます。このドメイン毎に、メールの信頼度は変わりますので、適切なドメイン設計が求められます。
たとえば必ず到着して欲しいメール(注文完了メール、パスワードリセットメールなど)は、メインドメインで送信し、高信頼性を担保します。そして、ユーザー同士のコミュニケーションメール(通知など)をサブドメインで送信すれば、メールに関わる信頼性を分割できます。
もちろん、ドメイン毎にセキュリティ設定(SPF、DKIM、DMARC)を行い、セキュリティを強化しなければなりません。
ドメインの信頼性とブランドイメージ
メールのレピュテーション(信頼性)はIPアドレスやドメイン単位で評価されます。ドメインの信頼性が高いほど、メールの到達率は向上します。また、ドメインは企業のブランドイメージを表すものでもあります。信頼性の高いドメインは企業の信頼性を高め、ブランドイメージを向上させます。
Customers Mail Cloudで実現するドメイン設計の最適化
サブドメインを利用したメール配信戦略
Customers Mail Cloudでは複数のドメイン(サブドメイン含む)を設定できます。もちろんDNS側の設定は別途行う必要がありますが、同じCustomers Mail Cloudのサーバーを利用して、メインドメインとサブドメインの両方からメール送信を行えます。
サブドメインについてもSPF・DKIM・DMARCの設定を行うことで、メールの信頼性を向上させます。また、サブドメインを利用することで、メールの信頼性を分割し、メインドメインの信頼性を保護できます。
配信率の向上とスパムフィルタの回避
一括配信メールにおいては、メールの配信率・到着率が常に課題になります。また、最近ではスパムフィルタが高機能化しており、サーバー側・受信側で設定できます。とはいえ、スパムフィルタは完璧ではありません。スパムフィルタの誤認識によって、大事なメールが迷惑メールに分類されてしまった経験は誰しもがあるのではないでしょうか。
こうしたメールは、サブドメインでの運用が行われていないのかも知れません。メインドメイン全体がスパムフィルタに引っかかってしまい、重要なメールが届かないのはビジネス的に大きな損失です。
ドメインとサブドメインの違いとそれぞれの役割
では、ここではより実践的に、メールのドメイン・サブドメインの違いと役割について解説します。
ドメインの基本とビジネスへの影響
一つのサービス(たとえばEコマース)でも、複数のメールカテゴリーが考えられます。
トランザクションメール(即時配信メール)
例えば注文完了メールやパスワードリセットメールなど、ユーザーが直接的に期待するメールがこれに該当します。これらは従来、メインドメインで送信され高い信頼性が求められます。しかし、メインドメインを会社の個人アドレスで利用する場合は、トランザクションメールもサブドメインに分離して送信することが望ましいです。そうすることでメインドメインのレピュテーションを保護し、運用の効率化を図ることができます。マーケティングメール(一括配信メール)
キャンペーンメールやセールスメールなど、ユーザーに情報を提供する目的のメールです。これらはサブドメインで送信され、メインドメインとは異なるレピュテーションを持つことができます。マーケティングメールが迷惑メールに分類された場合でも、トランザクションメールに対する影響を最小限に抑えることが可能です。
モール型Eコマースサービスの場合、テナントごとにメールが配信されることもあります。これにより、モール運営側での内容の保証が困難になることもありますが、サブドメインを使用することで、メールごとにレピュテーション管理を効果的に行え、エラー率の分析や迅速な問題解決が可能になります。さらに、解決不能な問題が発生した場合には、新しいサブドメインへの移行も容易です。
このように、自社サービスのメールカテゴリーを整理し、適切にサブドメインを設定することで、メール運用の効率性と信頼性を高めることができます。これは他のサービスにおいても同様の戦略が取れるため、広く応用可能です。
サブドメインの活用法とメリット
サブドメインを利用する最大のメリットは、メインドメイン(通常は example.com
のように設定されます)の信頼性を保護できることです。マーケティングメールや通知メールは一般的に送受信される量が多く、スパムフィルタに引っかかる可能性が高くなります。その結果として、メインドメインまでスパムフィルタに引っかかることがあります。
なお、レピュテーションという観点で言えば、確実に届く・スパムと判定されないメール送受信の蓄積が信頼性を高めます。そのため、あまり分割しすぎるのはお勧めできません。
送信元認証の強化:Customers Mail Cloudの利用
では、ここからはCustomers Mail Cloudを利用した送信元認証について解説します。
送信元認証とその重要性
送信元認証技術は主に3つあります。
- SPF
- DKIM
- DMARC
SPFは、送信元のIPアドレスを認証します。DKIMは公開鍵を用いて、メールの改ざんや不正な送信を防ぎます。DMARCはSPFとDKIMの結果を判断し、メールの受信可否を決定する技術です。
すべてDNSに設定します。これらの設定を正しくことで受信率を向上できます。現在Gmailのガイドラインでは日に5,000通を超える送信者には設定必須になっています。この基準は今後、他のメールプロバイダーにも広がる可能性がありますので、設定しておくのは重要です。
Customers Mail Cloudによる送信元認証の簡素化
自社でメール送信システムを構築している場合、さまざまな手間がかかります。
- SPF
送信元IPアドレスを洗い出し、それぞれの設定が必要です。クラウドなどでインスタンスが自動増減する場合には、設定負荷が大きくなるでしょう。 - DKIM
公開鍵・秘密鍵の生成やその保存を適切に行わなければなりません。万一漏洩すれば、不正なメール送信者はあなたになりすましてメール送信ができるようになります。 - DMARC
DMARCはSPFやDKIMで不正と判断されたメールに対する取り扱いを規定します。レポートメールの受信先を設定、その内容を適切に判断する必要があります。
特にDMARCではレポートメールの適切な解析と対応が求められます。それらを自動化・システム化するのは簡単ではありません。
Customers Mail Cloudではこうした機能がすべて揃っており、システム化する工数・運用負荷の軽減が提供できます。
あなたのビジネスにCustomers Mail Cloudを適用する方法
まだシステム構築されていない状態であれば、Customers Mail Cloudを導入するのは容易です。SPFやDKIMをあらかじめ指定された内容に沿って設定するだけではじめられます。
すでに別なメール配信システムを利用している場合は、注意が必要です。設定変更によって、既存のメールが不正メールと判定されてしまう可能性があります。メール配信システムの移行についてもサポートしておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
Customers Mail CloudではSMTPリレーを用いたメール配信と、APIによるメール配信を提供しています。APIベースではメールの一括配信が行えます。こうしたメールの特性に合わせた配信戦略も、Customers Mail Cloudを使えば簡単に実現できます。