ショッピングサイトや予約サイトなど様々なクラウドサービスがお客様とのコミュニケーションを取る手段として、 現在でも電子メールは重要な役割を持ちます。 しかし、インターネット上では膨大な数のスパムメールが日々送信されており、メールボックスを提供するISPや、 携帯キャリアは様々なスパムメール対策を実施しています。
このような状況の中、不特定多数の宛先アドレスにメールを送信するメールサーバーを適切に構築・運用することは容易なことではありません。 自社でメールサーバーを構築・運用するかわりに、「SMTPリレーサービス」を利用して、 安全に電子メールを送信することができます。
SMTPリレーサービスは、トランザクションメール(注文受付、予約確認など取引に応じて自動送信されるメール)や、 ニュースレターなどを送信するための機能を提供します。 メールボックスやWebメール、POP3やIMAPなどのメールを受信する機能は提供していません。
導入のメリット
電子メールの送信だけに特化したSMTPリレーサービス。このようなサービスを利用することでどんなメリットがあるのでしょうか?
メール運用の負荷軽減
スパムメール対策を正しく理解して対応を行う、 不正リレーや不正アクセスへの対策を考慮した設定を行う、などのメールサーバー構築の煩わしさ。 OSやソフトウエアの脆弱性への対応や、 メールが届かない、遅延する、迷惑メールフォルダに入ってしまうなどのトラブルの多くを解消してくれます。
セキュリティへの対応
SPFやDKIMなどの送信ドメイン認証技術、STARTTLSによる通信暗号化などのメール送信セキュリティに対応することができます。 また、情報セキュリティマネジメントに取り組んでおり、データの暗号化など適切な処置を行っているサービスを利用することによって、 メールアドレスを含む送信ログの管理をアウトソースすることができます。
性能問題を解決
企業の業務メールを運用しているメールサーバーで、ニュースレターなどの一括・大量メールを送信した場合、 メールサーバーのシステム負荷を増大させ、業務メールが大幅に遅延するなどの問題を引き起こす可能性があります。 また、クラウド型のメールプロバイダの多くは、SMTP接続に関する制限があり、これを超えてメールを送信することはできません。 SMTPリレーサービスの多くは、こういった一括・大量メールも問題なく送信できる処理性能を提供しています。
システムとの連携
SMTP接続のほか、より簡単にメールが送信できるAPI、 送信ログが検索・参照できる画面、送信エラーとなったメールアドレスをシステム連携するためのAPIなど、 クラウドサービスが送信するメールの管理をするために必要な様々な機能を提供してくれます。
サービス選定のポイント
私どもが提供するSMTPリレーサービス「Customers Mail Cloud」をご利用頂いているのお客様の多くは、 注文受付などの各種トランザクションメールを、当サービスを経由して送信しています。
クラウドサービスは24時間365日稼働しており、トランザクションメールは常に送信され続けています。 このため、サービス稼働率に関するSLAの提供の有無はサービス選定の際に非常に重要なポイントになるかと思います。
また、個人情報保護法に対応できるサービスであるか、 情報セキュリティに対してどのような取り組みを行っているのかなど、セキュリティへの対応にも十分留意すべきです。
その上で、自社のクラウドサービスが必要とする機能が提供されているか、 十分な性能が確保できるかなどの要件にあったサービスを選定されてみてはいかがでしょうか。